• 芸術文化日録(AtoCジャーナル)

竹森巧『桜の下で君と』

2025年03月13日

 お笑いコンビ・アップダウンの竹森巧(森町出身)が、道内外で取り組んできた特攻をテーマとする音楽劇について書いた『桜の下で君と』(東京ニュース通信社)を刊行した。音楽劇制作のきっかけを紹介し、台本の抜粋も載せた。原爆の記憶を継承する漫才「希望の鐘」の公演も続けているという。道新社会面。
 ALS(筋萎縮性側索硬化症)の患者の目線を追って描いたアート「眼のドローイング、眼のペインティング」が、500m美術館で展示されている。第12回500m美術館賞のグランプリ受賞作。幼少期を札幌で過ごした患者で、マウスペインターでもあるKanoCo(赤川由加)の目の動きを、茨城県在住の美術家・大崎晴也が透明板に描く手法で制作した。こちらは札幌版。
 道新カルチャー面は、国立アイヌ民族博物館館長の佐々木史郎の寄稿。蝦夷錦のサンタン交易(だいぶ前に取材したことがある。山丹交易と書いていた)に関するウポポイの展示にまつわるお話。アイヌ民族にとっては、生活に資するものであると同時に、和人の商人に牛耳られる結果にもなった。これに関連するわけではないものの、北海道や東北のアイヌ民族と和人の争いをモチーフにした大藪春彦賞受賞作『円かなる大地』(武川佑、講談社)の贈呈式が開かれた。両民族の事情を冷静に描かれているとの評。19日の札響hitaruシリーズはチェロの宮田大がソリスト、《奏で人札響》は宮田と東京チェロアンサンブルでも活動する横山桂を紹介している。こちらも組み合わせの妙。《ステージ》はトランペットの松井秀太郎を取り上げた。

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