- 芸術文化日録(AtoCジャーナル)
桜木紫乃が描くアイヌ女性
2024年06月24日
桜木紫乃がアイヌ文様のデザイナー・貝澤珠美をモデルに小説『谷から来た女』(文藝春秋)を刊行した。札幌や二風谷などを舞台とする6編の物語。貝澤の祖父・正は二風谷ダムの建設に反対し、訴訟の前面に立った。「デビューしたころからずっと書きたかったテーマ。小説家として原点回帰の作品」と桜木は話す。中島岳志の《論壇時評》は中選挙区連記制について。《魚眼図》の二通諭は、自ら編集を担当した札幌映画サークル創立60周年記念誌について触れている。栗山町在住の詩人友田多喜雄が5月31日、93歳で死去した。東京出身だが、戦後士別に入植し、札幌を経て栗山町に住んだ。
文化や芸術の現場では、他の職場に比べてハラスメント被害の経験率が高いという調査結果が発表された。表現の現場調査団調べ。「キス・抱きつく・性的行為を求められた」「セクシュアリティーの告白を強要された」「密室に誘われた」などの7項目すべてで、表現者の方が、表現の経験のない人たちの群を上回ったという。収入の男女差や、収入の高い女性表現者がハラスメント被害に遭いがちな傾向もあると。朝日新聞社会面。