• 芸術文化日録(AtoCジャーナル)

樺太団地の最後の1棟 解体進む

2025年09月04日

 道新札幌圏版。漫画家でアニメーターの安彦良和の苫小牧での講演会の抄録。〈表現ってのは非常に周りくどいもので、「言いたいことがあったらはっきり言えよ」と思う読者も多いんじゃないでしょうか。これは漫画でもそうだし、映画や音楽でも何でもそうだと思うんですが、何か言いたいと思っていても、それをストレートに発信しちゃったらただのメッセージ、スローガンで、「それは作品じゃない」と思う〉
 札幌版。戦後、サハリンから引き揚げてきた人が多く住んでいた北24条の通称「樺太団地」23棟のうち、最後の1棟の解体工事が進んでいる。
 カルチャー面。《音楽会》は室蘭出身のピアニスト田部京子の札幌デビュー30周年リサイタル。三浦洋が、シューベルトのソナタ第16番は「臨場感豊かで、過剰な演出を排しながら曲全体に深い陰影を与えている」と評した。《ステージ》は札幌演劇シーズンでの、yhsによる『95』。北海道大学交響楽団は11月の第150回定期演奏会で指揮者の下野竜也を招き、マーラーの交響曲第5番などを演奏する。

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