• 芸術文化日録(AtoCジャーナル)

インバウンドは「おのぼり」さん?

2025年07月03日

 道新カルチャー面。アーサー・ビナードの《言の葉工務店》は「インバウンド」というカタカナ語について。米国から日本を訪ねてきた、つまりインバウンドの友人家族をあちこち案内して、彼ら・彼女らが最も印象に残ったのは「田植え」だったという。3日のコメ不足問題の論考と併せて考えたい話。ところでアメリカでinboundといえば「のぼり線」のことだそう(outboudはくだり)。日本の航空会社や旅行代理店が使い始めた「インバウンド」を〈やや上から目線で、統計として扱う感覚だ〉と述べる。嫌な言い方が定着してしまったことに、ピクリと眉を動かして応じるような、さすがのレトリックだ。伊藤氏貴の《文芸時評》は戦後80年の特集を7月号で組んだ『すばる』から。《音楽会》は、フォルクハルト・シュトイデが指揮とヴァイオリン独奏を披露した札響hitaru定期。評は三浦洋。

 

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