- 芸術文化日録(AtoCジャーナル)
哀惜 国松明日香、菊地慶一
2025年06月02日

道新《哀惜》。彫刻家の国松明日香は、3月6日に77歳で死去。札幌西高、東京藝大、同大学院と王道を歩み、数々のパブリックアートを残した。彫刻家集団CINQのメンバーとして取り組んだ石山緑地の仕事が重要だった。白老の飛生コミュニティは長男の国松希根太が受け継いだ。後年は北海道の風土や自然を意識させると言われる作風になったが、それは常に軽やかで洗練されていて、父・国松登とも長男ともまた違う道を進んだと見ている。文筆家・地方史研究科の菊地慶一は1月15日、92歳で死去。北海道空襲をはじめ、証言から事実を丹念に掘り起こし、記録し続けた。その背中で後進に確固たる信念を伝えたと言っていいだろう。私たちアーカイヴセンターも必死に倣います。