• 芸術文化日録(AtoCジャーナル)

露口啓二が『移住』で日本写真協会賞作家賞

2025年04月12日

露口啓二『移住』(赤々社、2024年7月29日) 困難な歴史への遡行という行為に際して、主情的な投影を果たすのではなく、記憶の消尽という次元をむしろそのまま記録することがいまや写真には求められている。露口の「北海道写真」はこうした状況に対して提出された、最も真率な作例の一つである。――倉石信乃「写真史の死角から」より

 2024年に写真集『移住』を刊行した露口啓二(東京在住)が、日本写真協会賞の作家賞を受賞した。「過去の出来事に関する記憶や痕跡が消えた寒々しい風景を積み重ねる手つきは、淡々としているが故に作者の憤りを感じさせ、熱いものが伝わってくる」と評価された(日本写真協会HP)。
 紋別のシンボルとされる「カニの爪」を、現代美術家の村上隆に依頼して複製することを紋別市が決めた。資金はふるさと納税のクラウドファンディングで調達し、設置場所などは今後決める。約40年前に「カニの爪」を制作した鹿児島県在住の彫刻家長崎歳(とし)と村上が市長と会い、村上が複製を提案したという。
 いずれも道新社会面。
 同じく札幌圏版には、道内のフリーアナウンサーや朗読愛好家による朗読劇「日本史はらぺこ考」が、大阪・関西万博で5月28日に上演されるとの記事。

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