• 芸術文化日録(AtoCジャーナル)

hitaruの『ドン・ジョヴァンニ』総括

2025年03月20日

 道新カルチャー面は、hitaru発のオペラ『ドン・ジョヴァンニ』に大きく紙面を割いた。3月7、9日の2日公演で2,963人の入場があった。事業費7,700万円に対して入場料収入は3,300万円。階段状の舞台やプロジェクトマッピングが注目されるも、映像にトラブルもあったという。八木幸三の《音楽会》では「地獄落ち」の場面にもう一工夫を求めている。亡霊となった騎士団長が、生身の人間と変わらぬ姿で登場した演出(粟國淳)のことを指すのだろう。同感。札響のコンサートマスター田島高宏が、22日の苫小牧公演でモーツァルトのヴァイオリン協奏曲第3番を演奏する。
 札幌歌人会は「北の短歌パネル展」をかでる2・7で開催。歌人会は1954年12月に、山名康郎、中山周三らの呼びかけで設立された。道新札幌圏版。
 札幌版には、市がまとめた中島公園の「未来への魅力継承プラン」の記事が載っている。目指すべき5つの方向性として掲げた言葉が、あまりに陳腐で驚く。「四季折々のみどりが彩るオアシス空間」「伝統と風格にふさわしいしつらえやおもてなし」「市民や観光客が集う交流・にぎわい空間」「あふれる魅力を効果的に伝える情報発信」「新しい時代の管理運営」。今後取り組むのは、園内樹木の整理、休憩場所の整備やユニバーサルトイレの導入、園内各施設・公園周辺の事業者との連携体制の構築など、と書いてある。これのどこが新しいのかと札幌市のHPを開くと、確かにさほど目新しくはないが、もう少し具体的な内容が載っている。伝え方にも工夫が必要じゃないか。

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