• 芸術文化日録(AtoCジャーナル)

北海道人は不謹慎?

2025年02月06日

 サタデーどうしんの文化・エンタメ面にあれこれ。円城塔の《西の国から》は「不謹慎」であることを理由に落とされる作品の何割かは北海道の人が書いたもの、という経験を語る。北海道と不謹慎の閾値に関係があると考えたことはないが、不謹慎を理由に広まることなく落とされるのが実際であれば、筆者の言うとおり、北海道的感性がもっと広まればいいのに、と思わぬでもない。
 父の転勤に伴い9歳から旧姓根室商業学校(現根室高)を中退するまで根室で過ごした画家の青山義雄の生誕130年展「青山義雄とその時代」が、茅ヶ崎市美術館で開かれている。横須賀市生まれで、1921(大正10)年にフランスへ渡り、マティスに師事した。米米CLUBの石井竜也が、3月29日にhiraruで札響と共演する。
 桑原憂太郎の《道内文学 短歌》に歌人松川洋子の訃報。「原始林」の元選者で同人誌「太郎と花子」の編集発行人でもあった。「日曜文芸」の選者も長く務め、多くの若手の才能を見出したことも功績に挙げている。
 訃報で言えば『はだしのゲン』や三浦綾子原作の『母 小林多喜二の母の物語』の映画化を担当した映画監督の山田火砂子も1月13日に92歳で死去。PMFに20年余にわたって参加し、芸術主幹を務めた元ウイーン・フィル首席クラリネット奏者のペーター・シュミードルも2月1日に84歳で死去。

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