• 芸術文化日録(AtoCジャーナル)

原田康子『挽歌』論

2024年11月17日

道新《読書ナビ》の「ほっかいどう」は、韓国出身の日本近現代文学研究者・南富鎭(ナン・フジン)による『原田康子の挽歌』(作品社)。原田文学を「喪失と成熟」という視点で捉え直した。『挽歌』の意義や原田文学研究は軽視されてきたと見る。重要な指摘。
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 朝日新聞文化面の谷川俊太郎《どこからか言葉が》の作品題は『感謝』であった。このタイトルと詩句にドキリとした。〈目が覚める/窓の紅葉が見える/昨日を思い出す/まだ生きてるんだ//今日は昨日のつづき/だけでいいと思う/何かをする気はない//どこも痛くない/痒くもないのに感謝/いったい誰に?//神に?/世界に? 宇宙に?/分からないが/感謝の念だけは残る〉

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