- 芸術文化日録(AtoCジャーナル)
公人は反対者とともに統治する――内田樹
2024年10月28日
衆院選明けの紙面は当然ながら選挙一色。道新や朝日新聞を読む限り、自公政権が大敗を喫したことを国民からの強い批判の表れとし、与野党ともに改めるべしという論調だが、自民党政治の金権体質という「文化」が一掃されることなく、むしろ温存されたことを見逃したくない。
あえてストレイトニュースではない記事を選ぶと、朝日新聞の鷲田清一《折々のことば》。思想家・武道家の内田樹のXへの投稿〈公人は「敵とともに生きる。反対者とともに統治する」のが仕事です。〉を掲げた。自分に投票しなかった人を含めた有権者を代表しなければならない当選者の不満。一番マシと思われる人に入れるしかない有権者の不満。それらが一対になって民主政は成り立つとの趣旨。