• 芸術文化日録(AtoCジャーナル)

『太陽のふね』お披露目

2024年07月05日

 札幌芸術の森美術館中庭で、藤原千也(かずや)が制作した大作『太陽のふね』が6月29日から公開されている。本郷新記念札幌彫刻賞の2023年度受賞作。藤原は北海道工業高(元道科学大高)から大阪芸大、和歌山県森林組合を経て北海道教育大大学院へ進学した異色の経歴を持つ。作品について「もうとっくに倒れているかもしれない現代という名の樹木。それでも日々を生きなければいけない私たちは何を信じて、何を見たら良いのだろう。本当の光を見たい。巨大な生命の光を見たい」と述べている。道新札幌10区新聞。
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 数々の現代ピアノ音楽の初演に取り組んできた高橋アキが、5日に札幌で、6日に東川町でリサイタルを開いた(6日は「ライブ」と表記)。札幌ではサティ『ジムノペディⅠ』やケージ『ア・ルーム』、武満徹『閉じた眼 瀧口修造の追憶に』など主要なレパートリーを惜しげもなく披露した。会場のSCARTSコートには、オールドファンも若者も集まり、高橋の人気が健在であることを感じさせた。濃密な時間! 主催したのは酒井広司が主宰する「札幌の現代音楽プロジェクト」。NMAが調律やプリペアドピアノの扱いなどで協力した。

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