- 芸術文化日録(AtoCジャーナル)
麻生直子の詩集『アイアイ・コンテーラ』
2023年12月16日
奥尻町出身の詩人麻生直子の新詩集『アイアイ・コンテーラ』(紫陽社)。表題はニヴフ民族の言葉で「それは困ったね」の意味という。道新カルチャー面。
社会面には、道内テレビ局3社がドキュメンタリー番組の映画化を相次いで公開するとの記事。HBCは『ヤジと民主主義』、UHBは『新根室プロレス物語』、HTBは『奇跡の子 夢野に舞う』。
朝日新聞北海道面。公益財団法人アイヌ民族文化財団主催のアイヌ語弁論大会「イタカンロー」に参加した、北原モッコトウナシ(北大アイヌ・先住民研究センター教授)は、生誕120年の知里幸恵を描いた和製作品が感動ストーリーとして消費されていると指摘する。差別の解消は「個人的な思いやり」ではなく「制度の改革として目指すべきだ」という趣旨。差別や人権の問題に向き合う入り口として、知里幸恵の物語があってもかまわないと思うが、「感動」だけにとどまる浅さを突いているのだろう。同じく道内面に、北海道デジタル出版推進協会(代表理事・林下英二中西出版社長)の活動が紹介されている。2013年に道内出版社10社でスタート。現在は14社で、電子化した書籍・雑誌は1050点に及ぶという。木村盛武『慟哭の谷』や、けーたろう著・なかいれい絵の『おばけのマール』シリーズなど。