- 芸術文化日録(AtoCジャーナル)
『悲別2023』上演へ
2023年12月07日
1990年に『今日、悲別で』として初演され、脚本家倉本聰の代表作ともなった舞台を、富良野GROUPが『悲別2023』として富良野演劇工場で上演する(8〜17日)。10年ぶりとなる。演出は久保隆徳。炭鉱閉山がモチーフだが、2012、13年には原発事故を盛り込み『明日、悲別で』も上演されている。札響のコンサートマスター会田莉凡を中心とするリッカ弦楽四重奏団が、13日にふきのとうホールで旗揚げ公演を開く。道銀芸術文化奨励賞に、声楽家の三輪主恭(かずやす)、日本画家の水野剛志が選ばれた。いずれも道新カルチャー面。
むかわ町の穂別博物館は、カムイサウルス・ジャポニクス(むかわ竜)が発掘された当時の土壌から白亜紀後期の約7,200万年前の被子植物の花粉が見つかったと発表した。道新社会面。
朝日新聞夕刊《現場へ!》は賢治の旅の4回目。賢治の樺太旅行などを取材して『サガレン』を刊行している梯久美子は、賢治が樺太鉄道での旅で何も書いていないことについて「悲しみの中にあっても、未知の土地の風物に魅了され、車窓の景色を見るのに夢中だったのでしょう」と話す。「賢治は鉄道や船で、二つの海峡を越えながら、生と死の境界をまたちだ。地理的な移動だけでなく、時間的な移動もそこにある。心の中で過去と未来を往還しつつ、体はここから別のどこかへ運ばれていく。そんな移動する文学の魅力が最大限に発揮されたのが、樺太旅行をもとに執筆された『銀河鉄道の夜』なのだと思います」