- 芸術文化日録(AtoCジャーナル)
アーサー・ビナード《言の葉工務店》
2023年10月05日
道新朝刊の新・カルチャー面は1頁全段。次回札響定期、道近美で開催中の「近代日本画と北大路魯山人展」、《音楽会》は9月19日の「弦楽五重奏の夕べ」(評・三浦洋)、そして新連載のアーサー・ビナード《言の葉工務店》。「台風」と「野分」、「処理水」と「汚染水」といった言葉の点検を文学者らしい立場で。興味深い(が連載のスパンはわからない)。
この紙面には新連載があるのでさほど気にならないが、夕刊廃止後のスクラップアンドビルドが十分に行われていないことは気になる。最たるものは第4社会面。確か第3社会面にあったはずの寄稿《朝の食卓》が移ってきて、おまけに夕刊社会面の《まど》が並んでいる。《まど》は記者の長寿コラムだったし、看板を維持したい気持ちはわからないでもない。しかし、デザインもそのままで「とりあえず」押し込んだようにしか見えない。そんなに大事な欄だったら、もうちょっと工夫してあげては。
朝日新聞朝刊道内面に《ラピダス元年》のワッペン記事。内容はほぼ道新の後追いであるが、課題は水・電力供給と人材育成と整理した。気になるのは、原発再稼働が遅れれば支障が出かねない、一方で再生エネはラピダスも望んでいるものの不足するかもしれないとの論調。「だから再稼働を急ぐべし」と言いたいのだろうか、疑問だ。