- 芸術文化日録(AtoCジャーナル)
広尾海洋博物館が登録抹消危機
2023年09月10日
道新朝刊3面の《アングル》。広尾町海洋博物館が、4月の改正博物館施行で登録抹消の危機との報。学芸員が配置されておらず、冬期閉館のため開館日数が100日強と規定の150日に足りないことが、博物館法の運用厳格化に伴い問題視されるという。登録が抹消される可能性も示唆しているものの、猶予期間は5年ある。全国に910館ある登録施設のうち、3割が学芸員不在という調査もあって、それらが一斉に登録抹消になることは考えにくい。ここは「危機」というより「困惑」の状況だろう。
朝刊「読書ナビ」の「ほっかいどう」は、国立アイヌ民族博物館編『ウアイヌコロ コタン アカラ ウポポイのことばと歴史』。2020年に開館した博物館の展示コンセプトを概観しながら、開館前後に奮闘してきたスタッフが自らの考えをつづった記録集のようだ。この施設を評価すべき未来に必要な書。