- 芸術文化日録(AtoCジャーナル)
関東大震災100年の日韓関係
2023年08月29日
道新朝刊文化面のシリーズ《歴史を問う 関東大震災100年》は4回目で、政治学者姜尚中にインタビュー。姜は、一環して「日韓の関係は友好的にあるべし」という視点で発言してきた。両国は〈残念ながら150年間、一緒に同じ課題を成し遂げることができなかった〉と位置付け、〈日本の歴史は、日本に住んでいる日本人だけの歴史ではなく、隣国から来た人たちと重なり合ってできてきた〉ことを強調する。最後に中途半端な一段落が。幕末の思想家・横井小楠(しょうなん)が説いた「天地公共」を紹介。普遍的な公共性は人種や民族を問わない、としたところまではいいけれど、〈親子の関係と、上司とそれに仕える関係は違うと。ところがそれを一緒にすることによって、日本ではある種の美学が成立した。中国では、愚かな上司の元を去り徳のある人に仕える。この方が極めて近代的な概念だと思います〉。この指摘が興味深いように見えて、ちょっと言葉足らずでわかりにくい。
道新夕刊カルチャー面。《奏で人 札響》でホルン首席の山田圭祐を紹介している。