- 芸術文化日録(AtoCジャーナル)
「京都ぎらい」の真意
2023年08月22日
朝日新聞朝刊の《オピニオン&フォーラム》は、国際日本文化研究センターの井上章一所長(風俗史・建築論)のインタビュー。文化庁移転を前にして『京都ぎらい』の真意を聞く。京都から性的な要素を排除し、JR東海の「そうだ京都、行こう」キャンペーンに代表される観光地イメージに仕立てたステレオタイプ化と、洛中の京都人たちの「地方」を見下す根強い意識と。内在する問題は、方向性は別としても北海道の地方論、地域論に移し替えることができる。
道新夕刊カルチャー面では、今年のセイジ・オザワ松本フェスティバル(OMF)を紹介。小澤征爾とも親交があったジョン・ウィリアムズが指揮する由。記事は、2人とそれぞれ縁があったフランスの指揮者ステファン・ドゥネーブが、OMFでの再会をお膳立てしたとの内容だ。ドゥネーブは小澤のアシスタントだった。小澤がボストン響音楽監督時代にボストン・ポップスの指揮者としてウィリアムズを見出したという話は初耳学。
藤田睦美の《居酒屋「小太郎」物語》は、コオロギの鳴き声の話。お客さんの虫取り名人と虫博士からのアドバイスで、艶っぽい声が聴けたという話はいいな。「男っていうのは…」はともかく。
ジブリアニメの背景原画を担当した山本二三が死去。70歳は早い。