• 芸術文化日録(AtoCジャーナル)

長崎原爆の日の笹本恒子写真展

2023年08月09日

 長崎原爆の日の道新朝刊札幌市内版。富士フイルムフォトサロン札幌(大通西6)で開かれていた、写真家・故笹本恒子の写真展「報道写真家としてひとコマ求め続け108歳」を紹介。会場には広島の原爆ドームや福岡の三井三池争議など、時代を切り取った貴重な写真が並んだ。3年前にコロナ禍で断念した札幌展を、遺族や札幌の仲間が実現させたという。女性報道写真家の草分けと呼ばれた笹本は、108歳を目の前にした昨年8月15日に亡くなった。
 夕刊カルチャー面は、道内テレビ各局の「戦後78年」特番を特集。NHK札幌は11日の北海道スペシャル「北海道兵、10805人の死」で沖縄戦の戦死者や遺族を追う。HTB (14日)とHBC(15日)は、いずれも米兵が戦場から持ち帰った日章旗を持ち主の日本兵の遺族に戻す活動をしている米国のNPO法人の活動を紹介する。《音楽会》は7月23日のPMFホストシティ・オーケストラ演奏会(指揮:川瀬賢太郎)を取り上げた(評者:三浦洋)。筆者はバーンスタインの「スラヴァ!」、プッツのフルート協奏曲のようなユニークな曲をプログラムに入れたのがPMFらしい挑戦だと、筆者は思った。
 道新朝刊根室版では、4年ぶりに開催された現代アートプロジェクト「落石計画」の開幕を告げている。8日には池田良二・武蔵野美大名誉教授(根室出身)、井出創太郎、高浜利也という3人版画家と、地元の版画家・榎本裕一が「根室―私たちはなぜ、この場所に来てつくるのか」の題でギャラリートークも行った。「落石計画」のサイトでは、第1期(2008年)から8期(2015年)までの活動がアーカイヴされている。

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